内縁の不当破棄による慰謝料請求

1 結婚していなくても別れ際に慰謝料請求ができる場合

結婚関係から一晩限りの性交渉まで、実社会での男女関係は様々な形態がありますが、別れる際、法律上慰謝料が発生してしまう場合があります。その代表格が、内縁と婚約であり、いずれも法律上の婚姻をしていないにもかかわらず、別れ際に関係解消についての「正当な理由」がない場合は「不当破棄」と判断され、慰謝料を請求されたり、裁判を提起されたりする可能性が出てきます。ここでは内縁につきご説明致します。

2 内縁とは

簡単に言うと、内縁とは、婚姻届は出していないが二人の意識や生活実態から夫婦同様の生活をしていることを言います。実務上は「婚姻意思があること」、「婚姻意思に基づいた共同生活があること」が要件とされており、結婚を想定していない恋愛関係、共同生活がない関係などについては、基本内縁とは認められません。

3 内縁関係の解消

内縁関係は共同生活(一般には同居)が必須ですので、実務上は、一方が自宅を出るなどして別居状態が開始されると内縁関係は解消されたと判断されることになります。この点は、別居だけでは婚姻関係解消(=離婚)とはならない法律婚と大きくことなる所です。もっとも、内縁関係が成立していたことの法的効果として、一方的に共同生活を解消した側に内縁関係解消についての「正当な理由」がない場合は、不法行為として慰謝料が発生します。

4 内縁破棄の慰謝料請求

判例上、内縁関係には法律婚(結婚)に準じた法的保護が与えられるとされておりますので、内縁関係解消の「正当な理由」は、離婚事由(原因)を定めた民法770条1項に準じた事情があることが必要とされており、他方配偶者に「不貞行為」(1号)がある場合や「婚姻を継続しがたい重大な事由」などが認められない限り、不法行為と判断され、慰謝料を支払わなくてはなりません。

5 内縁関係におけるその他の請求

先程の通り、内縁関係には法律婚に準じた保護が認められることから、慰謝料以外にも財産分与や婚姻費用分担の請求なども主張することが可能です。もっとも、内縁関係の問題は、婚姻届があるため成否が明確な法律婚と異なり、内縁関係の成立自体がよく争われることや不倫慰謝料事件に比べるとマイナーな分野であるため、通常の不倫慰謝料事件に比べ、内縁関係についての専門性が高い法律事務所に相談した方がいい分野であると言えます。

この記事を書いた人 弁護士 澤藤亮介

東京弁護士会所属(登録番号:37970)
向陽法律事務所パートナー弁護士。
2003年弁護士登録(弁護士歴22年)。1年間の海外留学を経て、2010年に新宿キーウエスト法律事務所を設立し、2024年より現事務所に参画しました。
離婚事件、不倫交際などの男女問題に起因する慰謝料請求事件、相続事件を中心に取り扱っており、弁護士ドットコムニュース等の法律メディアにも、これらの分野に関する記事を寄稿しています。
近年は海外在住の方からのご相談・ご依頼を多くいただいており、ご相談の約70%は海外からのものです。海外が関連する事件(離婚や不倫慰謝料等)についても、これまでに100件以上を担当してまいりました。
また、会社経営者の方からのご相談・ご依頼も多く、個人と事業が関わる複雑な案件についても、実務的な視点を踏まえたサポートを心掛けています。
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